伊豆半島の玄関口に位置する伊豆長岡温泉は、1300年以上の歴史を持つ名湯。アルカリ性単純泉のやわらかなお湯は「美肌の湯」として知られ、富士山の絶景とともに心身を癒してくれます。この記事では、伊豆長岡温泉で創業以来お客様をお迎えしてきた旅館「富嶽はなぶさ」が、地元だからこそ知る温泉の魅力を余すことなくお伝えします。
伊豆長岡温泉とは? ── 伊豆の玄関口に湧く名湯
伊豆長岡温泉の基本情報
伊豆長岡温泉(いずながおかおんせん)は、静岡県伊豆の国市に位置する温泉地です。伊豆半島の北西部、駿河湾を見下ろす丘陵地帯に広がり、源泉数は約140本、毎分あたりの総湧出量は約3,700リットルにも及びます。
東京から新幹線と伊豆箱根鉄道を乗り継いで約2時間というアクセスの良さから、首都圏からの日帰り・1泊旅行先として根強い人気を誇ります。温泉街の規模は大きすぎず小さすぎず、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと温泉を楽しめるのが特徴です。
| 所在地 | 静岡県伊豆の国市(旧・伊豆長岡町) |
| 泉質 | アルカリ性単純泉(pH 8.5〜9.0) |
| 源泉温度 | 約40〜68℃ |
| 源泉数 | 約140本 |
| 湧出量 | 毎分 約3,700リットル |
| pH値 | 8.5〜9.0(アルカリ性) |
| 最寄り駅 | 伊豆箱根鉄道 伊豆長岡駅 |
| 東京からの所要時間 | 約2時間(新幹線+伊豆箱根鉄道) |
「古奈温泉」と「長岡温泉」── 2つの源泉エリア
伊豆長岡温泉は、実は「古奈温泉(こなおんせん)」と「長岡温泉」という2つの温泉地が合わさってできた温泉郷です。
古奈温泉は奈良時代に発見されたと伝わる歴史ある温泉で、源頼朝も入浴したという伝説が残ります。一方、長岡温泉は明治時代に開発された比較的新しい温泉地。この2つが昭和36年(1961年)に統合され、現在の「伊豆長岡温泉」となりました。
💡 地元スタッフの豆知識
古奈エリアは静かで落ち着いた雰囲気、長岡エリアは温泉街らしい賑わいがあります。私たち「富嶽はなぶさ」は長岡エリアに位置しており、客室から富士山を一望できるロケーションが自慢です。
伊豆長岡温泉の泉質と効能
アルカリ性単純泉の特徴
伊豆長岡温泉の泉質は「アルカリ性単純泉」。pH値は8.5〜9.0と高めのアルカリ性で、入浴するとお湯がとろりとした肌触りに感じられます。
「単純泉」と聞くと成分が薄いように思われがちですが、実はこれは「刺激が少なく、誰でも安心して入れる」ということ。赤ちゃんからお年寄りまで、肌が弱い方でも安心して楽しめるのが最大の魅力です。
アルカリ性のお湯は古い角質をやさしく溶かす作用があり、入浴後はお肌がすべすべに。そのため「美肌の湯」とも呼ばれています。
期待できる効能・適応症
環境省の温泉法に基づく伊豆長岡温泉の適応症は以下の通りです。
| 分類 | 適応症 |
|---|---|
| 一般的適応症 | 筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、疲労回復、健康増進 |
| 泉質別適応症 | 自律神経不安定症、不眠症、うつ状態 |
| 美容効果(参考) | 肌の角質除去、保湿効果、肌のキメを整える |
🧴 美肌効果のメカニズム
アルカリ性のお湯は石鹸のような「乳化作用」を持ち、肌表面の古い角質や余分な皮脂をやさしく取り除きます。さらに、入浴後は肌がしっとりとした感触になるため、化粧水の浸透も良くなると言われています。温泉から上がった後のスキンケアがいつも以上に効果的に感じられるはずです。
他の伊豆の温泉地との泉質比較
伊豆半島には数多くの温泉地がありますが、それぞれ泉質が異なります。伊豆長岡温泉の特徴をより理解するために、主要な温泉地と比較してみましょう。
| 温泉地 | 泉質 | 特徴 |
|---|---|---|
| 伊豆長岡温泉 | アルカリ性単純泉 | 肌にやさしい美肌の湯。刺激が少なく万人向け |
| 熱海温泉 | 塩化物泉・硫酸塩泉 | 塩分を含み保温効果が高い。湯冷めしにくい |
| 修善寺温泉 | アルカリ性単純泉 | 伊豆長岡と同系統。歴史ある風情が魅力 |
| 伊東温泉 | 単純泉・塩化物泉 | 湧出量が豊富。源泉かけ流しの宿が多い |
| 下田温泉 | 単純泉 | 海沿いのロケーション。夏の海水浴と合わせて人気 |
| 堂ヶ島温泉 | 硫酸塩泉・塩化物泉 | 西伊豆の夕日と合わせて楽しめる |
伊豆長岡温泉は「刺激の少なさ」と「美肌効果」のバランスが絶妙。温泉初心者の方や、お子様連れのご家族にも特におすすめできる温泉地です。
1300年の歴史 ── 伊豆長岡温泉の歩み
伊豆長岡温泉の歴史は、日本の温泉文化の中でも特に古いもののひとつ。奈良時代にまで遡るその歩みを、年表形式でご紹介します。
古奈温泉の発見と奈良時代
約1300年前(奈良時代)
古奈温泉が発見される。僧侶が発見したとの伝承が残り、古くから湯治場として利用されていたと考えられている。
平安時代〜鎌倉時代
伊豆に流された源頼朝が古奈温泉に入浴したとの伝説が残る。頼朝が北条政子と出会った地としても知られ、伊豆長岡周辺には頼朝ゆかりの史跡が点在。
源頼朝と伊豆長岡
伊豆長岡温泉を語る上で欠かせないのが源頼朝の存在です。平治の乱の後、伊豆に流された頼朝は、この地で約20年間を過ごしました。
蛭ヶ小島(現在の伊豆の国市)に配流された頼朝は、近隣の北条氏の娘・北条政子と恋に落ち、やがて結婚。この地から鎌倉幕府を開く壮大な物語が始まったのです。
温泉街の周辺には「蛭ヶ小島」の史跡や「願成就院」(北条時政が建立した寺院で、運慶作の国宝仏像を所蔵)など、頼朝・北条氏ゆかりのスポットが数多く残されています。
⛩️ 歴史好きの方へ
伊豆長岡温泉に宿泊すれば、温泉を楽しみながら源頼朝ゆかりの史跡巡りができます。世界遺産の韮山反射炉と合わせて、歴史散策コースを組むのがおすすめです。
近代以降の発展
1907年(明治40年)
長岡地区で温泉が掘削され「長岡温泉」が誕生。古奈温泉と並ぶ温泉地として発展を始める。
1924年(大正13年)
伊豆箱根鉄道駿豆線が開通。東京方面からのアクセスが飛躍的に向上し、温泉客が急増。
1961年(昭和36年)
古奈温泉と長岡温泉が統合され「伊豆長岡温泉」に。伊豆を代表する温泉地として全国的な知名度を獲得。
2005年(平成17年)
伊豆長岡町・大仁町・韮山町が合併し「伊豆の国市」が誕生。
2015年(平成27年)
韮山反射炉が「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録。伊豆長岡温泉への注目度がさらに高まる。
現在
富士山ビューの温泉地として国内外から注目を集め、伝統と新しさが共存する温泉地として進化を続けている。
伊豆長岡温泉の楽しみ方 ── 5つの魅力
数ある伊豆の温泉地の中で、なぜ伊豆長岡温泉を選ぶべきなのか? 地元旅館のスタッフとして、私たちが考える5つの魅力をご紹介します。
魅力① 富士山の絶景を望む温泉
伊豆長岡温泉の最大の魅力は、なんといっても富士山の眺望です。温泉街は駿河湾を挟んで富士山と向き合う位置にあり、天気の良い日には雄大な富士山を正面に望むことができます。
特に冬場は空気が澄んで富士山がくっきりと見える日が多く、雪化粧した富士山を眺めながらの露天風呂は、まさに至福のひととき。私たち「富嶽はなぶさ」の客室露天風呂からも、この絶景を独り占めしていただけます。
魅力② 美肌の湯でお肌つるつる
前述の通り、伊豆長岡温泉のアルカリ性単純泉は「美肌の湯」として知られています。とろりとしたお湯に浸かると、古い角質がやさしく取り除かれ、入浴後はお肌がつるつる・すべすべに。
刺激が少ないため、敏感肌の方やお子様でも安心して入浴できるのもポイント。「温泉に入ると肌がピリピリする」という経験がある方にこそ、ぜひ試していただきたい泉質です。
魅力③ 東京から約2時間のアクセスの良さ
伊豆長岡温泉は、東京駅から最短約2時間でアクセスできます。
- 電車の場合:東京駅 →(東海道新幹線 約55分)→ 三島駅 →(伊豆箱根鉄道 約25分)→ 伊豆長岡駅
- 車の場合:東京IC →(東名高速・伊豆縦貫道 約2時間)→ 伊豆長岡IC
「温泉に行きたいけど、遠出は疲れる…」という方にぴったり。金曜の夜に出発して土曜の朝から温泉を楽しむ、なんてプランも現実的です。
魅力④ 世界遺産・韮山反射炉が徒歩圏内
2015年に世界文化遺産に登録された「韮山反射炉」は、伊豆長岡温泉から車でわずか約10分の場所にあります。幕末に建造された実際に稼働した反射炉としては国内唯一の現存例で、日本の近代化の歴史を物語る貴重な遺産です。
温泉と世界遺産を一度に楽しめる温泉地は、全国的にも珍しいもの。歴史好きの方はもちろん、お子様の社会科見学としてもおすすめです。
魅力⑤ 新鮮な海の幸と山の幸
伊豆長岡温泉は、駿河湾と伊豆の山々に囲まれた食材の宝庫。駿河湾で獲れた新鮮な魚介類はもちろん、伊豆のわさび、しいたけ、地元産の野菜など、山の幸も豊富です。
特に駿河湾は日本一深い湾として知られ、桜えびやしらす、深海魚など、ここでしか味わえない食材が揃います。私たち「富嶽はなぶさ」でも、地元の食材をふんだんに使った会席料理や、名物の「いずまぶし」をご提供しています。
日帰り温泉・足湯スポット
宿泊だけでなく、日帰りでも伊豆長岡温泉を楽しむことができます。気軽に立ち寄れるスポットをご紹介します。
湯らっくす公園の足湯
🦶 湯らっくす公園(あやめ御前足湯)
- 住所
- 静岡県伊豆の国市長岡
- 料金
- 無料
- 営業時間
- 9:00〜17:00(季節により変動)
- 特徴
- 温泉街の中心にある無料の足湯。散策の途中に気軽に立ち寄れます。源泉かけ流しのお湯で、足の疲れを癒しましょう。
日帰り入浴ができる施設
伊豆長岡温泉には、日帰り入浴を受け付けている旅館や公共浴場がいくつかあります。
♨️ 弘法の湯 長岡店
- 特徴
- 天然温泉に加え、岩盤浴やサウナも楽しめる日帰り温泉施設。ゆったりとした時間を過ごせます。
- おすすめポイント
- 休憩スペースが充実しており、半日のんびり過ごすのに最適。
♨️ 各旅館の日帰りプラン
- 特徴
- 伊豆長岡温泉の旅館の中には、日帰り入浴や昼食付き日帰りプランを提供しているところもあります。旅館ならではの上質な温泉と食事を、宿泊せずに楽しめるのが魅力。
- 注意点
- 日帰りプランは事前予約が必要な場合が多いため、各旅館に直接お問い合わせください。
⚠️ ご注意ください
日帰り入浴の営業時間・料金・受付状況は変更になる場合があります。お出かけ前に最新情報をご確認ください。
伊豆長岡温泉へのアクセス
電車でのアクセス
| ルート | 所要時間 | 料金目安 |
|---|---|---|
| 東京駅 → 三島駅(新幹線こだま)→ 伊豆長岡駅(伊豆箱根鉄道) | 約1時間20分 | 約4,500円 |
| 東京駅 → 三島駅(新幹線ひかり)→ 伊豆長岡駅 | 約1時間10分 | 約4,500円 |
| 東京駅 → 三島駅(在来線・東海道線)→ 伊豆長岡駅 | 約2時間30分 | 約2,300円 |
| 名古屋駅 → 三島駅(新幹線こだま)→ 伊豆長岡駅 | 約2時間 | 約6,500円 |
伊豆長岡駅からは、温泉街までバスで約10分。多くの旅館が伊豆長岡駅からの送迎サービスを行っていますので、予約時に確認しておくと便利です。
🚌 富嶽はなぶさでは伊豆長岡駅からの送迎を行っています。
送迎の詳細やご予約は、LINE登録後にお気軽にお問い合わせください。
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車でのアクセス
| 出発地 | ルート | 所要時間 |
|---|---|---|
| 東京方面 | 東名高速 → 沼津IC or 長泉沼津IC → 伊豆縦貫道 → 伊豆長岡IC | 約2時間 |
| 横浜方面 | 東名高速 → 沼津IC → 伊豆縦貫道 → 伊豆長岡IC | 約1時間40分 |
| 名古屋方面 | 東名高速 → 沼津IC → 伊豆縦貫道 → 伊豆長岡IC | 約3時間 |
伊豆縦貫道の整備が進み、以前に比べてアクセスが格段に良くなりました。伊豆長岡ICから温泉街までは約5分と、高速を降りてからもスムーズです。
🚗 ドライブのワンポイント
週末や連休は沼津IC付近で渋滞が発生しやすいため、長泉沼津ICで降りて伊豆縦貫道に入るルートがおすすめ。また、帰りの渋滞を避けるなら、チェックアウト後に伊豆長岡周辺で昼食・観光を楽しんでから15時以降に出発すると比較的スムーズです。
温泉をもっと楽しむための持ち物
伊豆長岡温泉を最大限に楽しむために、あると便利な持ち物をご紹介します。旅館にアメニティは揃っていますが、自分のお気に入りを持参すると、より快適な温泉旅になりますよ。
🧳 温泉旅行におすすめのアイテム
温泉バッグ(スパバッグ)
メッシュ素材で水切れ抜群。大浴場への移動に便利。温泉好きの必需品です。
速乾マイクロファイバータオル
薄くて軽いのに吸水力抜群。何度も温泉に入る方には特におすすめ。旅行の荷物も軽くなります。
保湿フェイスパック(大容量)
アルカリ性の美肌の湯に入った後のスキンケアに。温泉後の肌は浸透力が高まっているので、パックの効果も倍増。
トラベルポーチ(防水仕分けケース)
化粧品やアメニティをすっきり収納。温泉旅行だけでなく、あらゆる旅行で活躍します。
モバイルバッテリー(大容量10000mAh)
観光中のスマホ充電切れを防止。写真撮影や地図アプリを多用する旅行では必須アイテムです。
※ 本記事にはAmazonアソシエイトリンクが含まれています。リンク経由でご購入いただくと、運営費の一部として還元されます。商品の価格や在庫状況は変動する場合があります。
より詳しい持ち物リストは、別記事「温泉旅行に持っていくべきアイテム15選」でご紹介しています。ぜひ合わせてチェックしてみてください。
まとめ ── 伊豆長岡温泉は「ちょうどいい」温泉地
伊豆長岡温泉の魅力を一言で表すなら、「ちょうどいい」という言葉がぴったりです。
- アクセスがちょうどいい ── 東京から約2時間。近すぎず遠すぎず、旅行気分を味わえる
- 泉質がちょうどいい ── 刺激が少なく誰でも安心。それでいて美肌効果はしっかり
- 温泉街の規模がちょうどいい ── 大きすぎず小さすぎず、落ち着いた雰囲気
- 観光スポットがちょうどいい ── 世界遺産、富士山、海鮮グルメ…欲張りな旅が叶う
- 歴史がちょうどいい ── 1300年の歴史に裏打ちされた本物の温泉文化
「温泉旅行に行きたいけど、どこに行こう?」と迷っている方。ぜひ一度、伊豆長岡温泉を訪れてみてください。きっと「また来たい」と思える、あたたかい温泉地がここにあります。
私たち「富嶽はなぶさ」も、全室富士山ビューの客室露天風呂と、地元食材にこだわった料理で、皆さまのお越しをお待ちしております。

