旅館に、もっと熱を。Staff Blog
スタッフが綴る富嶽はなぶさをお楽しみください
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夏の終わりは儚いですね。何だか今年はあっという間に夏が終わってしまった印象。まだ気温は暑くてジメジメしますが、8月の上旬に比べたら全然暑くない。調理場は既に、9月の献立を仕込み始めております。”味覚の秋”と言われるだけあって、食材が豊かになるので献立作成も楽しい季節です。仕込み途中ですが、少しだけ長月の料理をご紹介。9月も”美味しい”を随所に散りばめますのでお楽しみに!
【菊花和え】少し早いですが、菊花和えを献立に入れようと思います。毎年献立に菊花和えを入れるのは、見た目がメチャメチャ綺麗で好きなのです。黄菊の黄色・もって菊の紫・春菊の緑・えのきの白が見事にマッチして目にも鮮やか。先日は黄菊の仕込みをしました。黄菊は花の部分だけハサミで落とし、沸かした湯に放ってから氷水に落とします。酢水に入れて色を保ちます。鰹を利かせたお出汁で食べてもらいます。”綺麗”を含んだ味をお楽しみください。
【レンコン小倉煮】レンコンの旬は9月から。煮物にしようと思いましたが、普通では面白くないので「小倉煮」にする事に。その名の通り、小豆を大量に入れて炊いていきます。フレンチのシェフに作り方を教えながら仕込んだのですが、「味の想像がつかないっす」と。小豆を入れた鍋に、砂糖や濃口醤油をガンガン入れているのだから無理もない。しかしですね、レンコンの小倉煮ってすごい美味しいんです。柔らかく炊いたレンコンに、小豆の甘さと醤油の塩加減。バッチリ決まると最高です。ちなみに、バッチリ決まりました。
【自家製ベーコン】フレンチシェフが作った自家製ベーコン。山麓豚という銘柄豚をソミュール液につけて一晩。その後、燻製にして冷蔵庫にて乾燥させる。豚肉に旨味が凝縮され、燻製の香りがまた最高。どういう形で提供するかはお楽しみに!
やはり、旅館の楽しみの大きな一つは「料理」だと思っています。しかしながら、全員が「美味しい」という料理は多分誰にも出せないと思います。ミシュランの星付きのシェフの料理だって、「美味しくない」と感じる人はいると。それは仕方のない事。育ってきた環境が違うから。夏がダメだったりセロリが好きだったりするから。ですので、僕らの料理を「好き」と言ってもらえる方に向けて全力で頑張ろうと。それが僕らの仕事だと信じて。
8月の献立も面白かったですが、9月も更に良いものをお出ししますよ!お客様の笑顔の為に頑張ります!押忍!
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