旅館に、もっと熱を。Staff Blog

スタッフが綴る富嶽はなぶさをお楽しみください

鹿の次は「駿河シャモ」!伊豆味覚は奥が深い

駿河シャモのポテンシャルの高さが異常

富嶽はなぶさの新たな名物「天空の鹿」11月頃から献立に入れ始めて3ヶ月ほど経ちました。

最初は、冷たいローストビーフみたいに出そうと思っていた鹿ですが、「いかに美味しくするか?」を求め、「ギリギリのタイミングで焼く」という提供方法になりました。とにかく火入れが難しいのが鹿肉で、中を赤く仕上げ、尚且つ火を入れるという技術はプロの技です。

そんな”天空の鹿”も狩猟の期間が終わりを迎えまして、次に当館が仕入れるのは恐らく10月頃の予定。寂しいですが、しばらくのお別れです。

富嶽はなぶさは「肉」で楽しんでもらいたいなぁ・・・なんて思って次なる食材を探していたところ、「駿河シャモ」という軍鶏に行き着きました。

しかしながら、部位ごとの仕入れが不可能なので、1羽丸ごと仕入れる事に。ですので、それぞれの部位をどう調理するのかが悩みどころ。

さて、いざ仕入れてみると軍鶏という鶏肉の美味しさにビビりました。ブロイラーの2倍以上の日数をかけて育てる”駿河シャモ”は、肉の旨味をガツンと感じられ、皮はブリブリ、肉質は歯ごたえがしっかりとあるのが特徴。

駿河シャモのモモ肉は、皮目をパリッと焼いてからオーブンで中まで焼き上げると最高に美味しい。良い岩塩などでシンプルに食べるのが一番かと。鶏肉本来の”旨み”を存分に味わえる。

胸肉は、モモ肉と同じ様に焼いてしまうと、身のパサパサ感が強くなってしまい美味しさが損なわれる。ですので、皮目をパリパリに焼き、表面だけ火を入れて中をレアにして「塩たたき」にしたら最高でした。75度の低温調理でも美味しかったので、現在は悩み中。

  • ササミは量が少ないので、鳥わさなどで提供するか・・・。
  • ハツ・砂肝・レバーなどの部位は更に量が少なく、新鮮なまま冷凍してパテにするか・・。

などなど、色々と考えております。

鶏ガラも付いてくるので、スープを取ってみたのですが、これも激ウマ。肉屋さんから「出汁が凄い出るよ」と言われていたのですが、その言葉通りでした。

さて、それぞれをどう活かすかが、料理人の腕の見せどころですね・・・って、結構難しい!!2月中旬~後半から登場予定ですので、お楽しみに!