旅館に、もっと熱を。Staff Blog

スタッフが綴る富嶽はなぶさをお楽しみください

3月の献立も手作り会席。前菜の錦卵に見る料理人のプライド

月替わり会席

段々と暖かくなってきている伊豆長岡。

日中はアウターが要らないほどに。今の気温も13℃と表示されていますし。

河津桜も散って、寒桜もそろそろ葉桜に。次はソメイヨシノですね。

食材も冬から春の香りへと変化しつつありますね。

昨日行った大好きな三島の和食屋「あまね」も、山菜や春野菜・冬の味覚も混じっていてとても良かったです。

和食屋・あまねの紹介ブログはこちらから

日本料理の素晴らしいところの一つに「四季を味わう」という文化があります。

  • 四季折々の食材
  • 食材に最適な調理法
  • その時だけの器
  • 盛り付け
  • 献立の流れ

などなど。お店の雰囲気にも四季が散りばめられるかと。

日々移ろう四季表現するため、富嶽はなぶさでは毎月献立内容を変更しております。

3月の献立もまた面白いものに仕上がっておりますよ。

 

弥生の献立

「食べる伊豆」をテーマにしたスタンダードコース「伊豆会席」。

  • 食前酒:柚梅酒
  • 先付け:三島馬鈴薯摺り流し ベーコン 玉ねぎ
  • 前菜:浅利と分葱のぬた和え 鯛おぼろ豆腐 レーズンくるみチーズ 魚南蛮漬 錦卵 花山葵醤油漬け 牛肉赤ワイン煮
  • 旬肴:甘鯛西京焼き 金時生姜 甘味
  • 造り:地金目鯛 黒鮪 活〆勘八 生しらす
  • 煮物:狭腰桜巻き 海老芝煮 筍土佐煮
  • 焼き物:銘柄和牛「静岡そだち」の炙り寿司
  • 口直し:韮山トマトのワイン煮
  • 中皿:ゴロゴロ野菜トマトグラチネ エビ
  • 食事:山葵ご飯「いずまぶし」 天城産本山葵
  • 水菓子:抹茶のチーズケーキ ルビー 林檎

3月の内容は以上の通り。

リニューアルしたお刺身も、お客様から大好評でございます。

お刺身をリニューアル!素材にもっとこだわる!

常に変化し続けられる様に、常に面白いものをご提供し続けられる様に。

そんな風に常々思っております。

 

錦卵のこだわり

先日、調理場を覗くと前菜の仕込みをしている和泉さんが。

見ると「錦卵」の仕込みをしておりました。

僕も修行時代の12月に作ったりしていたのですが、錦卵は本当に仕込みが大変なのです。

卵黄と卵白を分け味を入れて火にかけます。

それぞれを裏漉しして、卵白を内側・卵黄を外側にして巻いて固める。

この仕事の面白さは、卵黄と卵白が逆になっている部分。

通常の卵は、卵白が外側で卵黄が内側ですよね。それを逆にする。

和食らしい仕事です。

とにかく、卵白を裏漉しするのが大変で(なかなか裏漉しの目を通っていかないのです)、かなりハードな作業。

修行時代は「ひゃーー!まじでキツイーーー!」となっていました。笑

1ヶ月続く献立に入れるとは…気合入ってますな。

前菜にちょこっとのっている風に思われますが、すっごく丁寧に作っておりますので!味わってみてくださいね!

 

今月の献立もお楽しみに

「料理がすごく美味しい」

とお褒めの言葉を沢山いただける様になったのは、調理人のこだわりや努力の賜物だと思います。

また、サービススタッフのご説明やおもてなしの心も大いに関係しているはず。

富嶽はなぶさとしてのチーム力が、沢山の「美味しい」を演出できている、そう信じてます。

まだまだ「こうしたい」「ああしたい」という想いは多くありますし、どんどん変化はさせていきます。

春の匂いも少しづつ感じてきましたね。

今月の料理も楽しんでくださいね。料理内容で分からない事があれば、お気軽にスタッフへお尋ねくださいね!