旅館に、もっと熱を。Staff Blog

スタッフが綴る富嶽はなぶさをお楽しみください

お客様にとって忘れられない味

記憶に残る味を求めて

”記憶に残る味”は誰にだってある。僕にも忘れられない味はあります。

  • オカンのミートソース
  • もう閉店してしまった町のラーメン屋の餃子
  • 学生時代に通いまくった居酒屋のつまみ
  • 板前始めた頃に覚えた一番出汁

など。記憶に残る味は確かにある、しかしそれは数える程しかないです。「美味しいもの」には沢山出会ってきましたが、「あの味が忘れられない」とはなかなかならないもの。人の記憶に訴えかける程の味ってどうやったら出せるだろうか?まだひよっこ料理人の僕には答えを出せる気はしません。

ただ、強烈に人の記憶に残る料理を作れたら、食べた人にとって「また行きたい」という理由になる。だから料理人は、悩み、もがき、試行錯誤するのです。その結果、誰かの”思い出の味”になったり、”忘れられない味”になったりするんだと。

はなぶさ旅館からのご常連様で、昔からずっと足を運んでくださるご家族がいらっしゃいます。娘さんが小さい頃から”はなぶさ旅館”にお越し下さっていて、大人になった今も、ご家族で”富嶽はなぶさ”へご来館されます。本当に仲の良いご家族で、皆様素敵な方々。スタッフ一同、いつもお会いするのを楽しみにしているのです。

そして、ご家族で来る時には今も必ず用意する特別なメニューがあります。それは・・・「ハンバーグ」。娘さんが、まだ小さい頃に食べていた富嶽はなぶさの「お子様ランチ」。その中に入っているハンバーグがどうしても食べたくなるのだそうです、大人になった今でも。娘さんにとっては、「はなぶさ=ハンバーグ」なのかもしれない。料理人として、これほど嬉しいことはありません。思い出の味に、忘れられない味になれたのだから。

当館のハンバーグは、特にデミグラスソースにこだわっています。牛肉に焼き目をつけた後、オーブンで焼いて香味野菜と煮込んでいく。肉を取り出して香味野菜をミキサーにかけてソースに入れ、そのまま3日間ほど煮込む。かなり深みのあるソースで、お子様ランチに入っているのですが、大人が味見するとビックリされます。「うまっ!」って。笑 お昼処「とろろ家」の単品”ビーフシチュー”もこのデミソースです。是非召し上がって見てください。
現在、ハンバーグ単品でのご注文は承っておりません。ご常連様となり、「思い出の味」になったら特別にお出ししますね。

さて、あなたにとって忘れられない味ってどれくらいありますか?