あなたにはお気に入りの飲食店はありますか？

いつも行く美容室はありますか？

いつもお世話になっている車屋はありますか？

35年も生きていても、本当の意味での「お気に入り」なんていうのは数えるほどしか無い、と最近になって気づいた。

ある意味では、お気に入りのお店・お気に入りのサービス・お気に入りの味に出会えるという事は奇跡なのかもしれない。

以前はお気に入りだった飲み屋だって、子供が出来れば足が遠のくかもしれない。

回転寿司やファミレスが１番のお気に入りになるかもしれない。

住んでいる場所、友人、家族など色々な起因がありますから。

「また来てくれる」というのは、本当に難しい事だなと思います。

特に「旅行」という年に何度もあるイベントでは無い場合、「同じ場所に行く」というハードルはグンっと上がるのかなと。

ですので、僕ら宿屋は「リピーター」というものを非常に大事にします。

「また来たい」と思っていただき、そして本当に日程を調整し、計画し、御来館してくれる。

「また来たい」の先へ行くには、どうしたら良いのだろう。

リピーターのご夫婦のお話

今年の1月に、富嶽はなぶさに初めてご来館してくださったご夫婦がいます。

2019年6月に移転リニューアルオープンをして、ようやく軌道に乗り始めた頃でのご来館でした。

事前に奥様からインスタグラムのDMにてご連絡をいただき、ご宿泊後もご丁寧なお礼のお言葉まで。

その後もコロナの時期に励ましのお言葉と戴いたり、ネットショップ商品や干物を購入してくれたり。１周年記念プレゼント企画に参加してくれたり。

はたまた僕（三代目）の結婚式のインスタライブまでご覧になっていただき、温かいコメントまでくれたり。

ご夫婦とも「前世がマザーテレサだったのでは？」と本気で思うくらい優しいお二人。

多分バファリンより”優しさの含有量”は多い。これは間違いない。異論は認めない。

「お客様」と「宿スタッフ」という関係よりも深い関係性を築かせてくれて本当にありがたい限りです。

そんなお二人が先日ご来館してくださいました。

「妊娠中ですが、安定期に入ったら大好きな温泉に行きたい」とのご連絡をいただいた時にはもう嬉しくて嬉しくて。

GoToトラベルを利用していただき、露天風呂付き客室＋ステーキプランで豪華に。

宿屋をやっていて本当に良かった。こんな素敵なお客様に出会わせてくれるのだから。

お客様と関係性を築く

富嶽はなぶさは「温かみのある接客」を心がけております。

ホテルマンの様な”完璧なサービス”ではなく、「なんだか落ち着くな」「またこの人に会いたいな」と思ってもらえる様な。

ですので、「プライベートに踏み込まないで」「距離感は遠めが良い」という方にはあまり合わないかなと。

もちろんコロナ禍である現在は、出来るだけ接客の距離は遠くしております。しかし、温かみは忘れずに。

また、あまり接点がない調理場スタッフも全員がTwitterにて毎日発信をしてくれております。

SNSをご覧になってお越しの際は、是非スタッフにお声掛けをお願いします！

様々なツールを使って「あなたを目指してくる人を一人でも増やそう」と、僕はスタッフみんなに言い続けております。

僕自身、SNSやブログを使って発信し始めて本当に多くのお客様からお声がけいただく様になりました。

• 「あ、三代目だ！」
• 「いつもブログ見てますよ」
• 「SNSで紹介していたお店行きましたよ」

と。

そうやってコツコツ築いた関係性が、素敵な出会いを生んでくれます。今回のご夫婦とのご縁もそうで。

「また来たい」のその先へ

最初に書いた様に、「また来たい」と思ってもらうのはある意味では奇跡的です。

僕らは一体何に対して「また来たい」と思ってもらうのか？

• 料理
• サービス
• 施設
• 温泉

旅館の売りものは沢山ありますが、やはり「人」を目指して選ばれる様になりたいなと。

• 「あなたに会いにまた来ました」
• 「あなたのサービスをまた受けたい」
• 「あなたの料理を食べたい」

そう思ってもらえる様に出来る限りの努力をしよう。

「また来たい」から「お気に入りの宿」へ。

まだまだやるべき事は沢山あります！

今年の1月にお越しくださったご夫婦のお客様。
その時に本当に喜んでいただけてインスタで奥様から感謝のDMまで戴きまして。更にはコロナで全く営業出来ない時にも励ましのDMやネットショップの購入までも。
本当に優しさの塊のお二人にまたお会い出来て嬉しいでございます。

次来る時は3名様ですね！ pic.twitter.com/Y54mDqPXeb

— 「はな」富嶽はなぶさ/伊豆長岡温泉 三代目 花房光宏 (@hanabusamitsu) November 24, 2020